こんにちは、個人投資家歴7年目のおつな( @by0027 )です。
資産管理・家計簿管理アプリでおなじみのマネーフォワードが上場来高値を更新しました。今回はなぜそれが起こったのか?背景を調べたいと思います。
会社情報
- 会社名:株式会社マネーフォワード(3994)
- 主な事業内容:
- 個人向けに自動家計簿アプリ「マネーフォワード」等を展開
- 法人、個人事業主向けに「MFクラウド会計」「MFクラウドファイナンス」等を展開
- 個人向け法人向け共に月額課金が主な収入源
- 関連リンク:
まず、現在の状況・株価をみてみます。
現在の状況・株価
【 調査概要 】
- 調査日:2020年6月2日
- 株価:6,970円
3年間の月足チャート
画像はこの3年間の月足チャートです。マネーフォワードは2017年7月に上場した新興銘柄のためこれ以前のデータはありません。
このチャートを見ると、いま現在、上場来高値を更新していることがわかります。
では次にもう少し時間軸を短くしてみてみましょう。
直近6か月間の日足チャート
上の画像は直近6か月間の日足チャートです。
この中で、2020年4月に大きく上昇したのち陰線で終わっている日があります。出来高を見ても、通常は目盛りが200あたりのところ、この日は600を超えており、普段よりもかなり多く売買されていることがわかります。
調べてみると4月14日に2020年1Qの決算が発表されていたようです。
では、その決算がどのような内容だったか見てみましょう。
2020年1Qの決算内容
まずは1Qの業績を見てみます。
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | |
2020年1Q | 2,393(71.3%) | △631 | △669 |
2019年1Q | 1,397(54.3%) | △984 | △1,083 |
2020年1Qの売上高は去年と比べて17.0%の増加。これはいいスタートダッシュがきれている印象です。
営業/経常利益は去年と比較して、マイナス額が少なくなっております。
では次に、通期予想はどうなのかみてみます。
2020年の通期予想
2020年の通期予想はこのようになっていました。
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | |
2020年 | 11,093〜11,451(55.0%) | △3,411〜△2,511 | △3,571〜△2,671 |
では次に進捗率をみてみます。
現在(1Q)の進捗率を算出してみる
マネーフォワードの通期予想は幅があるので、金額がちいさい方で計算します。
売上高(21.5%)
2,393 ÷ 11,093 *100 = 21.5(%)
営業利益(25.1%)
△631 ÷ △2,511 *100 = 25.1(%)
経常利益(25.0%)
△669 ÷ △2,671 *100 = 25.0(%)
参考 2020年11月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕マネーフォワード(IRライブラリ)
うーーーん、これだけみると順当?ですかね。
悪くはないけど、上場来高値を更新させる要因になるか?はギモンが沸くところです。
ではもう少し情報を集めてみましょう。
可能性のある情報
ちょっとここからは個人的に気になった情報を抜粋して掲載します。
フィンテック市場について
- 国内フィンテック市場(2017年→2022年):
1,503億→1兆2102億円 - 未来投資戦略2018:「FinTech/キャッシュレス化の推進」が重点分野として位置づけされている
- 2020年中に、資金決済に関する法律の改正法案と横断的金融サービス仲介法制の法案が提出される見込み
- Fintechベンチャー企業を支援する法環境の整備も進む
まぁすごく雑にかんたんいうと、国内フィンテック市場は5年間で約8倍に成長する見通し。国の支援や法改正が後押しし、成長しやすい領域である。
次に。
JPモルガン・アセットマネジメントの保有比率増加
世界金融大手、米JPモルガン・チェース傘下のJPモルガン・アセット・マネジメントは4月20日受付で財務省に変更報告書(5%ルール報告書)を提出した。報告書によれば、JPモルガン・アセットと共同保有者のマネフォ株式保有比率は8.02%→8.06%に増加した。報告義務発生日は4月15日。
■財務省 : 4月20日受付
■発行会社: マネーフォワード <3994> [東証M] ■提出者 : JPモルガン・アセット・マネジメント◆義務発生日 保有割合(前回→今回) 保有株数 提出日時
2020/04/15 8.02% → 8.06% 1,888,028 2020/04/20 11:41 - 株探ニュース
これもなかなか怪しい。
ただ私にはこのニュースがどれくらい株価に影響があるか?は、わかりません。報告義務発生日が4/15というところから、もしかしたらこれが関わっている可能性もあります。
次に。
SMBC日興証券の目標株価の引き上げ
5月20日にこんなニュースが出てました。
SMBC日興証券は19日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を5000円から6600円に引き上げた。足もとの株価はグローバルなSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)企業の比較で売上成長率に対して割安とみている。また、長期的に新型コロナウイルスの影響はIT投資の選別やテレワークの拡大によりクラウドシフトを促進させる。特に、会計や請求書、経費精算、電子署名などバックオフィス業務でのクラウド化ニーズは引き続き高まっていくとみられ、同社の業務には追い風になると予想している。 – 株探(minkabu press)
株価上昇の第1波の理由はまだ「?」なものの、第2波はこの記事(SMBC日興証券の目標株価が5000円→6600円に)が影響している気がします。
高値更新の第2波
他には
- 移動平均線がゴールデンクロスしてる
- ずっと5000円の壁を越えられなかった中ようやくレンジを抜けられた
- など
ファンダメンタルズ以外にも、こんなことも考えられます。
今回はここまで
株価の上昇・上場来高値の更新には要因がいくつも絡みあっていることが多いです。これを一つ一つ洗い出すとキリがなくなるので、今回はここまでにします。
とりあえず、マネーフォワードの株価上がってるね!という記事でした。
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おしまい。
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